モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医師マリア・モンテッソーリ(1870-1952)によって開発されました。1907年、ローマに始めての「子供の家」が誕生して以来、欧米を中心に多くの国々に広まり、日本には1960年代に紹介されました。モンテッソーリ教育は、子供たちが自らの自主性、独立性、知的好奇心などを育み、社会に貢献する人物になれるよう手助けすることを目的として、発達段階に合わせた活動や独自の教具が用意されています。

すみれが丘、原宿子供の家では、2歳から小学生の子供たちを対象に、モンテッソーリ教育の6つの領域(日常生活の活動/感覚教育/言語教育/数教育/芸術・音楽教育/文化・科学教育)に基づいた独自のプログラムを提供しています。各活動を通して、子供たちが深い満足を得て、自身を成長させることができる環境が整っています。


nichijo_03nichijo_01日常生活の活動
家庭でお母さんがやっていることを普段から見ている子供たちは、それと同じようにやってみることをとても楽しみにしています。今までお母さんにやってもらっていたことを、徐々に自分ひとりの力でできるようになる喜びは、子供たちの大きな自信につながり、次の活動を行う原動力になります。
「日常生活の活動」では、料理、洗濯、縫い物、花の水換えなど、日常生活で行われる活動を自分の手を動かして実体験することで、自分で考えたり、感じたりする力を育てます。また、生活に必要な基本的な運動、動作技能を身につけ、さまざまな環境に適応できる生活能力を高めていきます。
コップに水を注ぐ動作や縫い針に糸を通すなど、細かい指先の運動をコントロールすることは、細部の神経を動かすことを覚えるのに役立ち、後に文字を書くことや抽象的な事柄を理解する力につながってきます。


monte_kankaku02monte_kankaku01感覚教育
3歳から6歳は感覚(五感)が最も育つ時期であると言われます。モンテッソーリは「感覚は世界を知る鍵」としていますが、この時期に感覚を十分に使って感じておくことによって、その後の成長過程で出会う様々な事柄を理解する土台となります。
科学的に研究されたモンテッソーリの感覚教具には、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のそれぞれに対応する独自の教具があります。例えば、初めて感覚教具に触れる子供向けの「ピンクタワー」は大きさの異なる10個の立方体からなる教具で、子供が実際に触れて感じた感覚を通して「大きい」「小さい」という大きさの概念を獲得することを目的としています。重要なのは「大きい」という概念を言葉からではなく、自身の体験から理解することです。
子供の感じる脳、考える脳を作る基として、すみれが丘、原宿子供の家ではモンテッソーリ教具での活動や、自然体験によって五感で感じ、子供が物事を系統立てて考えたり、抽象化したりする能力を培い、人間形成の基礎を築く手助けをしています。


gengo_02monte_gengo01言語教育
人間は言葉によってコミュニケーションを行う唯一の動物です。生まれたばかりの赤ちゃんは体を使って意思を伝えますが、次第に言葉による意思の伝達が始まります。次に、話す→聞く→理解する→行動するというサイクルによって、会話はより生き生きとしていきます。例えば「広い」、「赤い」、「家族」、「三角形」などの概念と言葉とを一致させて理解できる抽象化力が芽生えると、読み書きという文字言葉の世界に入っていきます。
教室には読み書きに必要な技能が自然に発達していくように教具、教材が準備されており、言語による表現力を広げていきます。


kazu_04kazu_03数教育
子供たちの身の回りには様々な数があふれています。例えば、階段の段数であったり、おやつの数であったり、カレンダーの数字などです。抽象的な数の概念は子供たちにとっては、なかなか理解するのが難しい分野ですが、モンテッソーリ教具には子供の発達に合わせて数を理解するための教具が用意されています。例えば「銀行あそび」のように遊びの要素を取り入れた活動を通して、教具という具体物を自身の手で操作して数の世界を理解し、抽象物、科学的思考を養います。


bijutsu_03monte_zoukei01芸術・音楽・造形
生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんの胸に抱かれてお乳を飲みます。満腹感と共に心臓の力強い一定のリズムに安心感を抱きます。すみれが丘、原宿子供の家では、この潜在的リズムへの憧れを基にして、コダーイメソッドによるリズム指導、合奏やダンス、ミュージカル劇を楽しんでいます。
鯉のぼりや、七夕、ハロウィンやクリスマスなど1年を通じた行事にあわせて、紙、のり、粘土、毛糸など様々な素材を用いた制作活動を準備しています。また2ヶ月に一度、屋外での活動を中心にした子供たちへの造形活動を行っています。


bunka_02bunka_04文化・科学教育
私たちの住む地球は宇宙の秩序と調和の中から生まれ、長い歴史を通して生命が生まれ、さらに長い生命の歴史を経てやっと人間が生まれてきました。その後、人間の努力の積み重ねによって文化が築かれました。
子供たちは、ウサギやザリガニなどの身近な生物を飼育したり、草花を栽培したり、自然の中のどんぐりや木々などに触れることを通して、生物や人間に対して興味を持つようになります。
教室では、恐竜やマンモスなど子供たちが興味を持ちやすい事柄を入り口として、地球と生命の長い歴史への関心を「時」の概念の理解を促します。私たちの生存の基礎である地球や宇宙の秩序、調和を愛し、それらの環境を守っていこうとする心を育みます。

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